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ダンガンロンパ THE STAGE 2016。

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昨日16日、江ノ島盾子役をやらせていただいていた舞台「ダンガンロンパ THE STAGE 2016」が千秋楽を迎えました。




Twitterもblogもずっと書けていなくてごめんなさい。
江ノ島盾子役の時って物凄く集中していて、頭の中に蓄えている言葉も多いので、他に活字を見るのを避けてしまうというか、脳みそを邪魔してしまう気がして怖くなっちゃうんです。




初演の時はぶっ倒れたエノジュンの写真を載せましたが(笑)、今回の再演は、よりキャストやスタッフさんに助けられて…
ちょっぴり燃え尽き症候群気味ですが、なんとか元気です。


今回の作品と役柄には思い入れが強すぎて、何から書いていいか分からないのが正直な気持ちなのですが…


まず、私はゲームのダンガンロンパからのファンでした。
あんなにハマったゲームは久しぶりだったし、アニメも第1話からずっと録画しながら観ていたし、グッズもアニメショップに通いつめて集めていました。
そのダンガンロンパの中でも、いちばん大好きだったキャラクターがエノジュンこと江ノ島盾子ちゃんでした。



今だから書けると思うのですが、ダンガンロンパ舞台化のお話を頂いた当初は、実は違う役での出演オファーでした。


私はダンロンの世界の一員になれるだけでも、物凄くテンションが上がり嬉しかったのです。
もちろん何役でも良いから関わらせていただきたい想いでした。


でも、いちばん大好きな江ノ島盾子になれるチャンスが、もしまだ残っているなら…と、ダメ元で聞いてもらったのが、”さやじゅん”のきっかけでした。



江ノ島盾子役に決まったときは、本当に嬉しかった。
でもそれからは、彼女に'なり切る'ための大変な日々が待っていたわけですが。(笑)



彼女としてのお芝居は、どこか日本舞踊や武道の'型'に通ずるものがあって、手足の運び方や角度ひとつで完成度が左右されてしまうような、そんな繊細な部分がありました。
ただ膨大なセリフを暗記する記憶力だけではなく、今まで使ったことのない集中力を要されました。
あと一言二言多かったら、あと数歩分動きが多かったら、私の技量のグラスは溢れてしまって、キャパシティを超えてしまうような、そんなギリギリの役でした。



取り憑かれたように電車の中、自宅での家事中、シャワー中、違う仕事場、ずっとセリフを呟いていました。
なんなら前作の1789の後半からは、ずっと台本を持ち歩いて、大人数で出掛けている間も、楽屋でも、時にはキャストに手伝ってもらいながらもセリフを繰り返していました。
違うな、いっそ取り憑かれたかったんです。

分かっていたことだったけれど、1789終わって翌日、私のダンステのお稽古合流から劇場入りまでは4日間しかありませんでした。
だから1秒も無駄に出来なかったし、したくなかったんです。
演出の変わる今回、お稽古初日には台本を持っている場合じゃなかったから、手放しで演技に取り組めるよう、セリフは合流前に頭の中に入れておく必要があったんです。
本当に怖かった。
今回ばかりは初日に本当に間に合わないかもしれないと思いました。


ただでさえ情緒不安定な役なのに(笑)、本当に不安定な心になりました。
再演の出演が決まってから約1年半、エノジュンをまた演じることを考えると喉がつっかえたような不安感に襲われて、それは直前になっても、ついに本番になっても、千秋楽昨日まで私にとって恐怖との戦いでした。
誰にも渡したくないけど2度とやりたくない、でも絶対誰にも負けない、という私の女優史上いちばん複雑で変な役でした。(笑)



カーテンコールになると解放される。
でも自宅に帰ればまた朝が来てまた公演が始まる。
セリフが飛んだらどうしよう。
つっかえたらどうしよう。
私は絶対にそんな江ノ島盾子は許せない。
完璧じゃない江ノ島盾子なんて見たくない。


彼女でいる間は人間でなくなりたかった。
「次元の壁を越えて!」と、期間中何度も繰り返してきましたが、私は真面目に、観劇されたお客様に、江ノ島盾子がゲームを飛び出してきたような感覚になってもらいたかったんです。
実写化って絶対に賛否両論あるものだから、そこの'否'をどれだけゼロに近づけて行けるか、それだけを考えていたし、自分が観客なら、どんなエノジュンなら納得するか考えたら、完コピの1択しかなかった。
そこに自分のオリジナリティなんて要らなかった。神田沙也加が邪魔でした。
2.5舞台、今は本当に色々なものがあって、演じる役者さんにも色々なアプローチの仕方があると思うし、お芝居に間違いはないし、色々な正解があると思います。
でも私は、エノジュンに関してそうでした。
ゲームやアニメの現場で作られた世界観のまま、CV.豊口めぐみさんのまま、彼女になりたかったんです。
変な感覚かもしれませんね。
でも私を動かしていたのは、そんな原作への尊敬とキャラクター愛に他なりませんでした。
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1公演1公演全力で怖がりながら全力で完璧を求めて演じられたから。


今回はキャストやスタッフ皆さんとちゃんと会話が出来たし、地方ではキャストとごはんも行けたし、本番でない時間は前回より余裕を持って過ごす、という目標は達成できたかな。
前回どれだけ自分に余裕が無かったか、改めて痛感しました。
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演出の田尾下哲さんはじめスタッフさん方がとても尊重してくださって、助けてくださいました。
舞台上でも支えを感じました。
なんて感謝したらいいか分かりません。


キャストについては、写真も沢山あるので別記事にします。
まだまだ気持ちの半分も書ききれてない…!
でも、こうして文字に起こすのも何だかとっても気力が要ります。
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だから取り急ぎ千秋楽のご報告とさせてください。


今朝も起きた時、公演がある気がしていました。
解放されたはずなのに、今はぽっかり穴が空いたみたい。


スーダン2の再演も発表になりましたね。
私はまた映像での出演になります、
生身で動いてお芝居するさやじゅんは、これで卒業だと思います。



でももしまた勇気と英気を蓄えられたら、私様が与える絶望力が必要な時が来たら、
もしその時私の力が足りたら…


喉元過ぎれば熱さ忘れる。
そんなことを思いながら、少し心身共に休みます。
基本的には元気なので心配しないでね。


ご観劇いただいたお客様に心からの感謝を。
出待ち無しのご協力も本当にありがとうございました。
皆様のお心遣いのお陰で、キャストみんな舞台でのパフォーマンスだけに集中してやり切れたと思います。
この場をお借りして、御礼申し上げます。

初演・再演を通して、
”超高校級の江ノ島盾子”になれていたなら、幸いです。
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どうもありがとうございました。
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                                    さやじゅん


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